はじめに
「あの選手とあの選手、同時期にプレーしてたっけ?」
Jリーグを長く見ていると、そんな記憶の曖昧さに出会うことがある。
同じクラブにいたはずなのに、実際にピッチで共に戦った期間はどれくらいだったのか。
あるいは、意外な選手同士が長くチームメイトだったことに、後から気づかされることも少なくない。
本記事では、Jリーグ各クラブにおいて同時期に在籍し、共闘していた選手同士の関係をネットワーク図として可視化した。
ノードは選手、線は共にプレーした関係を表し、その太さや大きさから「どれだけ多く」「どれだけ長く」共闘してきたのかが直感的に分かる。
データで見てみると、クラブごとの歴史やチーム作りの特徴が、思いのほかはっきりと浮かび上がってくる。
本記事では、その結果をクラブ別にまとめて紹介していく。
共闘相関図とは?
共闘相関図とは、同じクラブに同時期に在籍し、共にプレーしていた選手同士の関係をネットワーク図として可視化したものである。
本記事では、Jリーグ各クラブの在籍データをもとに、選手同士がどの期間「同じチームで戦っていたのか」を集計し、その関係性を一枚の図にまとめた。
図の中では、ひとつの円(ノード)がひとりの選手を表している。
そして、選手同士を結ぶ線(エッジ)は、同時期に在籍していた=共闘していた関係を示している。
ノードの大きさは、その選手がどれだけ多くの選手と共闘してきたかを表しており、チーム内での在籍期間の長さや、時代をまたいでプレーしてきた選手ほど大きくなる傾向がある。
また、線の太さは共闘していた年数を示しており、太い線ほど長い期間、同じクラブでプレーしていたことを意味している。
こうした表現によって、単に「在籍していたかどうか」だけでなく、
「誰がチームの中心となる時代をつないできたのか」
「どの選手同士が長く同じ時間を共有してきたのか」
といった関係性を、直感的に読み取ることができる。
共闘相関図は、クラブごとのチーム編成や世代交代の特徴、長期政権の有無などを感覚ではなくデータとして捉えるためのひとつの視点である。
データの対象と注意点
本記事で使用している共闘相関図は、Jリーグ各クラブにおける選手の在籍期間データをもとに作成している。
対象は、1999シーズンから2025シーズンまでとし、各選手が同一クラブに同時期に在籍していた期間を「共闘」と定義して集計を行った。
なお、本記事では公式戦での出場有無や出場時間の長短は考慮していない。
あくまで「同じクラブに在籍し、同じ時代を共有していたかどうか」に着目している点に留意してほしい。
共闘相関図は、選手の優劣や貢献度を評価するものではない。
クラブの歴史の中で、どの選手が長く在籍し、どの選手同士が同じ時間を共有してきたのかを、関係性という視点から可視化することを目的としている。
そのため、図の見え方はクラブの方針や時代背景によって大きく異なる。
長期政権が続いたクラブ、世代交代を繰り返してきたクラブ、それぞれの特徴を読み取るひとつの材料として楽しんでほしい。
クラブ別共闘相関図
以下では、クラブごとに共闘相関図を掲載している。
まずは全体を眺め、どの選手が大きく表示されているか、どの線が太くつながっているかに注目してほしい。
ノードが大きい選手ほど、多くの選手と同じ時代を過ごしており、クラブの中で長く在籍してきた存在であることが分かる。
また、太い線で結ばれている選手同士は、長期間にわたって共にプレーしていた関係にある。
クラブによっては、中心となる選手が一極集中している場合もあれば、複数の時代に分かれてネットワークが形成されている場合もある。
そうした違いを意識しながら見比べることで、クラブの歴史やチーム編成の特徴が見えてくるはずだ。
鹿島アントラーズ
浦和レッズ
柏レイソル
FC東京
おわりに
共闘相関図を通して見えてくるのは、選手同士の在籍重なりだけではなく、クラブごとのチーム作りや時代の流れである。
同じJリーグでも、長期政権が続いたクラブ、世代交代を繰り返してきたクラブでは、ネットワークの形が大きく異なる。
本記事では、共闘相関図の考え方と、鹿島、浦和、柏、FC東京の4チームを紹介した。
続く第2回以降では、残りのクラブの共闘相関図を通して、また違ったチームの歴史が浮かび上がってくるはずだ。
気になるクラブがあれば、ぜひ次の記事もあわせてチェックしてほしい。
第2回の記事はこちら
